幹細胞培養上清液(サイトカインエキス)点鼻療法とは
脳梗塞や脳出血などの疾患により脳神経細胞が損傷を受け、半身麻痺、運動麻痺、嚥下障害、言語障害、視覚障害、聴覚障害、認知障害などいろいろな後遺症状を呈します。これに対しリハビリ療法が行われますが、回復には時間が必要で完治も難しい症状です。
幹細胞上清液治療について
体の中の組織(脂肪、骨髄、歯髄など)には様々な能力をもった細胞「幹細胞」存在します。幹細胞とは組織が傷ついた時に修復し、元に戻してくれる役割などを果たしています。
例えば、けがをした場合、幹細胞に指令が送られ、傷ついた場所に幹細胞が集まり様々な成長因子など(サイトカインエキス)を放出することで傷口の修復をします。
この幹細胞が分泌した幹細胞培養上清液(サイトカインエキス)は、効果も幹細胞を投与する場合と同等の効果が期待できることが分かってきました。
最新の研究では、幹細胞から分泌される500種類以上もの成長因子やサイトカインなどが含まれ、体内の再生能力の高い細胞に働きかけることで組織の再生を促すなどの効果が期待できます。
幹細胞点滴治療は脳梗塞後の後遺症やリハビリ効果が高まる事が報告されている、今注目の新しい治療方法です。ただし自身の幹細胞を採取し培養する必要があり、治療費も高額なのが欠点でした。
幹細胞培養上清液(サイトカインエキス) は健康な正常人のドナーから提供を受けた幹細胞を培養し、細胞成分を除いた安全な薬剤になります。
この幹細胞培養上清液(サイトカインエキス)を利用して、脳梗塞の後遺症の軽減やリハビリ効果を高める治療が幹細胞培養上清液点鼻療法です。各組織の指令系統を担当するサイトカインを使用するこの治療法は、高い治療効果を期待できるとされています。
どんな効果を期待できますか?
具体的には、幹細胞培養上清液(サイトカインエキス)には下記のような作用が認められており、脳梗塞などの後遺症の症状にもいくつもの改善例が見られます。