院長ブログ
花粉症の話題 再び
花粉症の季節です、
症状を抑えるために市販の抗ヒスタミン剤を内服している方も多いと思います。
2月19日大阪で開かれたザイザルという新しい抗アレルギー剤の講演会に参加してきました。
ザイザルは既にある第二世代の抗ヒスタミン剤であるジルテックの副作用をなくし
効果を高めたものです。
 その講演会でこの抗ヒスタミン剤に関する新たな知見が紹介されました。
 従来から使用されている第一世代の抗ヒスタミン剤は副作用で眠気を生じることがあるため、
 夜に服用することが推奨されていました。
 (これを逆手にとってドリエルという睡眠導入効果を期待した市販薬があるくらいです。)
 この第一世代の鎮静性抗ヒスタミン剤をこのように夜、内服すると睡眠の質が悪くなり
 健康な覚醒と睡眠リズムを保てなくなることが分かりました。
 (つまりドリエルは飲まない方が良い )
)
 睡眠
 とは
とは
 一見静かな休息状態にある睡眠ですが、睡眠中の脳は激しく活動していて
 すっきりと目覚める(健康な覚醒)ためには睡眠中の脳内活動が大いに関係しています。
 睡眠
 は大きく2つの要素から構成されています。
は大きく2つの要素から構成されています。
 1つは、深い眠りのノンレム睡眠、もう1つは急速な眼球運動が見られ、夢を見ていることの多いレム睡眠です。このノンレム睡眠から最初のレム睡眠までを「睡眠サイクル」と呼び、1サイクルは90~100分で、通常一晩に 4、5 回の睡眠サイクルを繰り返しています。
 第一世代の抗ヒスタミン剤を夜内服するとこの睡眠サイクルが崩れ、すっきり目覚めることができなくなります。
 そしてこの状態が続くと肥満 につながることも分かりました。
につながることも分かりました。
 つまりこうした抗ヒスタミン剤の内服が肥満につながるため、
 肥満 を解消しようと一生懸命運動をしていても効果が上がりません。
を解消しようと一生懸命運動をしていても効果が上がりません。
また第一世代の抗ヒスタミン剤は抗コリン作用があるため、副作用として口渇、便秘、排尿障害があります。実際当院でも前立腺肥大症がある患者さんが第一世代の抗ヒスタミン剤を内服して尿閉(尿が出なくなる)で来院された方を経験しています。
そこで第二世代の抗アレルギー剤が登場しこの様な副作用が大きく減りました。
 市販の抗ヒスタミン剤は全て第一世代の抗ヒスタミン剤ですので、
 花粉症など長期に内服が必要な場合には医療機関でしか処方できないこれらの副作用の少ない第二世代の抗ヒスタミン剤の内服をお勧めします。
 宿泊したホテルから大阪城が見えました。
 
名古屋 アレルギー 佐井泌尿器科・皮フ科クリニック
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