名古屋の佐井泌尿器科・皮フ科クリニックです

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院長ブログ

男性医学2012〜泌尿器科医が果たす役割〜

2012年1月21日に東京で男性医学2012という講演会が開かれ参加しました。
この会は昨年も開かれ当時まだポピュラーではなかったLOH症候群について取り上げ、参加した泌尿器科医にとって、とても参考になり好評でした。

今年も開かれたのですが、今年の講演は
心療内科医から観た男性医学-精神疾患(うつ病)との関連においてー
泌尿器科医から観た男性医学ーLOH症候群との関連においてー
という2つのテーマで講演がされました。

東邦大学の坪井教授が心療内科医の立場から泌尿器科医がうつ病患者を診るにあたってのポイントをわかりやすく講演されました。

そして昨年に続いてLOH症候群について、この1年で新たに分かった知見を帝京大学の堀江教授が講演されました。

堀江教授の講演は他の学会でも何回も聴いていますが、聴くたびに新しい知識を得ることができるので楽しみにしていましたが、期待に違わず大変勉強になりました。

LOH症候群の一症状であるED(勃起障害)はバイアグラに代表されるPDE5阻害剤を使用して治療していますが、このPDE5阻害剤はEDを治すわけではなく、必要な時に正常に勃起をさせられるという薬剤です。

最近温泉の水分の硫化水素がPDE5阻害作用を持っていることが分かり、硫化水素の多く含まれる温泉に入ることでEDを改善できる可能性が示唆されました。

またED1000という低出力の衝撃波を用いたED治療器が紹介されました。

 

高出力の衝撃波による治療は
泌尿器科の分野ではESWL(体外衝撃波結石破砕術)が有名で、結石治療のスタンダードになっています。

最近東北大学の循環器内科で心筋に低出力の衝撃波を当てることで
心筋の血流が改善、心筋の創傷治癒促進、心筋の血管拡張が生じることが分かり
臨床試験が行われています。
(東北大学循環器内科体外衝撃波結石破砕術衝撃波治療)

ED1000は低出力の衝撃波を陰茎海綿体にあてることで
心筋と同様に陰茎の血管内皮機能を改善し、
PDE5阻害剤を内服しなくてもEDが改善するのです。
つまりEDを治すことができると言うことです。
これは画期的なことで、今後の臨床試験の結果を期待しましょう

 

投稿者 佐井泌尿器科・皮フ科クリニック (22:54)